日本国内で「地方の時代」が叫ばれる中、地域の特色を活かし、地域の実情に沿った社会教育が求められています。その新たな地域教育運動の根幹を為すべきものは、「地域愛・地域アイデンティティーの醸成」に他なりません。
「地域愛」を育むツールとして、2009年度(社)松本青年会議所(以下松本JC)は、「新松本・安曇野宝かるた」を製作しました。その名の通り、この地域の魅力が詰まった「宝箱」。当委員会は、一年を通じてこの「宝箱」を紐解き、この地域にしかない文化資源・自然資源を題材とした「学都」ならではの学びを追究していきます。子どもたちが、身近な「宝」を愛し、誇りに思うことこそが、この地域の明るい未来を築く第一歩だと信じて。
更に、松本JCでは、様々な事情から家族と共に生活することが出来ない環境に置かれた子どもたちと毎年関わりを持ち続けてきました。この地域に、そのような子どもたちがいるという現実を改めて認識し、継続して行なってきた松本児童園や松本赤十字乳児院への支援や関わりを受け継ぎ、活動していきます。
また、日本が世界に誇れる文化の一つに「ものづくり」があります。まつもと広域圏は「クラフトフェアまつもと」が根付き、数々の伝統工芸品も地域の「宝」として名を連ねる、「ものづくり」と縁が深い地域と言えるでしょう。「ものづくり」という言葉は、単にその技術だけではなく、伝統的な文化と高い精神性を総称しており、近年注目を集めていることは周知の通りです。「ものづくり」に触れた時、子どもたちの自由な発想力はどれ程の可能性を見せてくれるのでしょうか。親子共同作業で行なう「ものづくり」は、どのような気づきや学びを親子にもたらしてくれるのでしょうか。五感を使った「ものづくり」を通じたコミュニケーションは、どのような親子像を描き出してくれるのでしょうか。くしくも「長野技能五輪」も開催される2012年、”地域の宝”を題材とした「ものづくり」を通じ、新たな教育スタイルと親子像を検証し「松本STYLE」として子どもたちの明るい未来につなげていきます。
- 事業名:
- 5月第一例会
- 目的:
- 地域愛・地域アイデンティティーの醸成と新たな教育スタイルと親子像の発信
- 方法・手段:
- 公開例会とし、「新松本・安曇野宝かるた」を用いてこの地域にしかない宝を学ぶと共に、「”地域の宝”親子自由工作コンクール」のキックオフの場とする
- 事業名:
- ”地域の宝”親子自由工作コンクール 第1部
- 目的:
- ものづくりを通じた地域愛・地域アイデンティティーの醸成と、新たな教育スタイルと親子像の検証
- 方法・手段:
- 「新松本・安曇野宝かるた」にある”地域の宝”を、親子で自由工作をして形にしていただく中で、新たな教育スタイルと親子像を調査する
- 事業名:
- 松本児童園・松本赤十字乳児院との関わり
- 目的:
- 子どもたちの生活環境向上や自立への支援、交流等の関わりの継続
- 方法・手段:
- 支援や定期訪問、ふれあい体験等の各種イベントの実施と参加
- 事業名:
- ”地域の宝”親子自由工作コンクール 第2部
- 目的:
- 子どもたちの明るい未来のための政策提言
- 方法・手段:
- ”地域の宝”親子自由工作コンクールの表彰式を行うと同時に、1年間の活動を通して検証したものを政策提言として発信していく